標高750m〜850mぐらいの田園地帯(里山)での四季を通した野鳥の観察。
環境は、点在する民家と果樹園地帯だが、山に近い畑は原野の状態になっている。東は大菩薩山系、西は甲府盆地を望んでいる。
ウグイスは誰もが知っている代表的な春の野鳥で、春先はさえずりが下手で、上手にさえずるのは4月下旬頃になる。
林に隣接する草藪や、ススキが生い茂る原野を好み、5月に入ると四方八方から聞こえてくるが、姿は見ずらい。
ウグイスのさえずりです。
ウグイスが警戒している声です。
メジロも珍しい野鳥ではないが、目の周りが白く、黄緑いろで大きさは小さくかわいらしい。
果物や花の蜜を好み、冬でも街の公園や住宅の庭でも見られるが、春のこの時期は雑木林などでさえずっている。
ときには庭木などにクモの巣を使って袋状の巣を 枝先に作り子育てをする。
メジロのさえずりです。
4月16日の朝、散歩の途中で聞こえてきたアカゲラ2羽のドラミングとウグイスの合唱です。背景は谷川ではなく水路の流れです。
アカゲラのドラミングとウグイスのさえずりです。
家の周辺や畑の周辺の低木の藪で騒がしく泣いているガビチョウ(カクマユドリ)中国原産の野鳥です。
ガビチョウの声です
ホウジロは冬でも見られる留鳥で春の早い時期からさえずりが聞ける。畑地帯の草原や草藪を好み、ちょっとした枝先でさえずっているので目立つ。
大きさはスズメぐらいで、雄の頬が白く、名前の由来になっている。地方名で「セット」と呼ばれている。
さえずりの時期は、春先から秋にかけて田園地帯や草原など林の開けたところで枝先でさえずっている。
ホウジロの声です。
家の近くまで年に数回やってくるフクロウの声を録音してみました。
フクロウの声です。
燕は南の国から海を渡ってくる最も早い野鳥で、3月下旬には見られる。
最近は燕の巣をカラスが狙い、最大の天敵にカラスを揚げても大げさではなさそうである。
セキレイは田んぼを耕していると近くまで寄ってきて餌の虫をあさっている。
また、住宅地の水路沿いの石積みのすき間に巣をつくり、いつも尾を上下させ周囲を警戒している。
ガビチョウは、ペットとして輸入された小鳥で、スズメより一回り大きく、低木の藪を生息域とし、ウグイスと同じなので、繁殖力の高いことからうぐいすへの影響が危惧される。
この鳥は、私の記憶では、1990年代の初め頃から現れ、今ではかなり多くの数が確認できる。
さえずりは大きく色々なバリエーションを持っているので面白い。
ガビチョウのさえずり
田圃に水が張られるとどこからか蛙が現れて合唱を始めます。ついでに家の隣の田圃での音声です。
蛙の合唱です。
山すその水路から聞こえてきました蛙の声です。
畑の休憩所でそばのエンジの木より聞こえてきたジュウイチと言われる野鳥です。
少し名前の由来となった声としては上手な鳴き方ではないようです。
この野鳥の仲間には、カッコー、ホトトギス、ツツドリなど、ほかの野鳥に子育てを託す「託卵」の習性のある野鳥です。
ジュウイチの声です
アオバトの声については子どものころには、山の中から聞こえる奇妙な声、獣の声のように思っていましたが、ラジオなどでアオバトの声だと聞いて驚いたものです。
数羽の群れが海岸で海水を飲んでいると、いうような話を聞きましたが、姿も美しいですし近くで見たくなる野鳥です。
この声は、山の畑で録音しましたが、一度鳴くと、次はいつ鳴くのか分からないので録音は難しいです。
アオバトの声です。
散歩がてらに畑の様子を見に行った帰りに録音したコヨシキリの声です。ウグイスもすぐそばで泣いていました。
コヨシキリの声とウグイスの声です。
我が家の近辺でキツツキと言えば「コゲラ」ですが、飛びながらビー ビー ビーと鳴いています。ドラミングはアカゲラより単発的な音を聞かせてくれます。
コゲラの単発的なドラミングです。
ここで暑い夏に少し涼しい野鳥の話をします。
昼でも薄暗いような森で、霧が覆う朝や夜に、物寂しげに聞こえてくるのが「ヌエ」と呼ばれる鳥です。
「ヌエの泣く夜は不吉なことが起きる」とある小説の一節がありましたが、その正体は「トラツグミ」という鳩より少し小さな野鳥です
しかし、一人で山の中でこの鳥の声を聞くと、背中がゾクゾクしてきます。
ヌエ(トラツグミ)の声です。
夜に活動する野鳥に、「ヨタカ」がいます。この鳥はやはり鳩より少し小さく、飛びながら泣いていますが、暗がりでそばを飛び去ってもほとんど羽音が聞こえてきません。この鳥も知らないと少し気味が悪いです。
6月〜7月にかけて、夜になると家の近くまで泣きながら近づいてくることがよくあります。
巣は開けた山の斜面で地面に作り、2個の卵を温めているのを見たことが有りますが、その姿は地面の色彩に溶け込んでいて気がつかないほどでした。
夏の風物詩、道路沿いの草むらから聞こえてきたキリギリスの合唱です
キリギリスの合唱です。
カワラヒワは(地方名をアワズ)と呼び、秋にはヒマワリの実やソバの実などを群れで食べている姿が見られる。
生息域は広く、町の公園や山村の田園地帯に多く、比較的人里に多く見られる。昔は、田んぼの苗代の籾を食べるいたずら者であった。
カトリ化(カナリア)の仲間で春に、公園の木や電線に止まり「リリリリビーーー」とさえずっているのをよく聞くことがある。
留鳥であるモズは秋の野鳥とは言えないが、俳句の秋の季語にもなっているのでここで挙げてみた。昆虫や蛙、カナヘビ、小鳥などを食べる。大きさはすずめより少し大きく、くちばしが猛禽類のようにカギになっていてかなり狂暴である。
モズの声です。
カケスは初頭になると数羽の群れで家の近くの林にやってきます。他の野鳥の鳴きまねもするとか、また栗谷どんぐりなどを雲を目安に土に埋めて保存するとか、忘れ癖のある人をカケスみたいなどと揶揄することも昔はあったようです。
カケスの声です。